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おねえちゃん、そいつ誰!?
こいしは合鍵で地霊殿に入り込んだ咎により水橋パルスィをお茶会に召喚する。
はたらく地霊殿シリーズ第六話。

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【商品詳細】
■カラー:ホワイト

■サイズ展開:
S [ 着丈:104 / バスト:82 / ウエスト:66 / ヒップ:84 ](cm)
M [ 着丈:105 / バスト:86 / ウエスト:70 / ヒップ:88 ](cm)
L [ 着丈:106 / バスト:90 / ウエスト:74 / ヒップ:92 ](cm)
XL [ 着丈:107 / バスト:94 / ウエスト:78 / ヒップ:96 ](cm)

■素材:ナイロン

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コード:5089

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 珍しいことに。
 自分で言うのもなんだけど、珍しいことに。
 ここ数日のわたし――古明地こいし――はある悩み事を抱えていた。
 ついこの間、地底と地上の妖怪たちが長年のいがみあいを終わりにして手を取り合う、なんていうメモリアルな出来事があった。地底に押し込められていた(地上生まれ世代の妖怪たちはこういう表現を好んで使う)のがある程度自由に地上へ出入りができるようになったとあって、暇をしていたわたしも行ってみた。持病のおかげで年中暇なので、わたしはイベントごとには目がないのだ。姉のペットから聞いた神様の話を確かめたかったという目的もあったが、その話は今回あまり関係ないので置いておくとして。
 いろいろあって、久々の我が家で。
 疲れ果てて帰ってきたわたしを出迎えたのが――
「えっ誰……?」
 姉でも。
 姉のペットでもなく。
 緑の目を持つ妖怪だったのだから、わたしはおおいに困惑した。
 緑の目。くすんだ金髪とか、しおれた雰囲気とか、思ったことはいろいろあったけど、印象に残ったのはなによりもその目だった。
 出迎えたというのはただの例えで、わたしは普段からの『誰からも見られない・悟られないモード』に入っていたので、本当は廊下ですれ違っただけだ。もちろん、その妖怪には認識されもしなかった。
 地霊殿は地底の行政に関する公共施設なのだから、用向きのある地底市民もいれば職員だっているのだから不自然はないと思うかもしれない。しかし地霊殿は、同時に古明地家の不動産でもあるのだ。
 すれ違ったのは、姉が寝起きに使っている母屋の廊下で、だった。
 古明地の名を持つわたしと姉以外の妖怪がこんなところにまで入り込んでいるというのは、いったいどういうことなのだろう?
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「そういえばさ、お姉ちゃん」
 だから、わたしがその翌日に緑目妖怪のことを思い出したのも、これまたなかなか珍しいこと。
 長旅で汚れてしまった、お気に入りの帽子を手入れしてるときだった。
 久しぶりに会った姉の様子はいつもとさして変わらない。
 寝ぼけ眼にピントあわせの眼鏡をかけてゆるゆるの部屋着を着ている、珍しくもない姿。
 わたしはそんな姉に、慎重に、話しかける。
「昨日うちに見たことない妖怪がいたんだけど」
「ああ、パルスィのこと?」
 姉はこちらを見もせずに言った。羽ペンなどという趣味的な代物が紙をひっかくカリカリという音を途切れさせることさえなかった。
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「最近、同棲してるんですよ」
 …………
 無意識が空白を生んだ。遠いところに飛ばされた意識が戻ると、わたしは姉の書記机に置いてある綿棒をひとつ失敬して、入念にみみそうじをした。みみあかと綿棒をティッシュにくるんでゴミ箱に捨てて、姉に向き直る。
「ふう……ごめん。なんだって?」
「あれ、聞こえてませんでしたか。彼女は水橋パルスィさんと言って、うちの職員なんですけど」
 うちというのは、この場合も公共施設である地霊殿のことだ。建前はどうあれ、姉が地霊殿を私物化しているというのは、突っ込まれたら誰にも否定できないと思う。
「へえそうなんだ。それでそれで?」
「去年あたりから交際を」
「はいストーップ! ちょっとなに言ってるか全然わからない。交際っていうのは……そのぉ」
 このとき我知らず頬が熱くなったのを覚えている。
 何故って、わたしはそういった概念を、まだおはなしの中でしか知らなかったから。
「こ、ここ、こいッ」
「……そういえば、なんで言うの忘れてたのかしら。今さらという感じで言うのが恥ずかしくなってきたけど……」
 姉は書き物をするときだけかけている眼鏡をそっと外して机に置くと、その分だけちょっとぼやんとした視線をわたしに向けた。
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 姉が、そっと左手を差し出した。
 その薬指には、ごくシンプルなデザインのリングが。
「そう、彼女はわたしの……こいびとです」
「――――」
 えええええええ!!
 わたしは絶句し、無意識が咆吼した。
 長くなったけれど、悩みというのは――これのこと。
 すなわち。





おねえちゃんのこいびと





(義理の妹……)
 左手の薬指におさまっているペアリングの片割れを意識すると、そんな単語が水橋パルスィの脳裏をかすめる。
 婚姻関係における最大の利点はもちろん愛する相手を束縛できることだ、とパルスィのような妖怪は考えるが、では欠点はどうなのか。
 結婚したその先にあるのは幸せな生活ばかりではないと、パルスィは賢明にも文献から学んでいる。自分の年齢を考えると、その賢明さとはそれまでなにもなかった干物女ぶりと引き換えに手に入れたものということになるが、とにかくさておき。
 生活から自由がなくなることか? 否、この件についてはどちらかと言えばパルスィが相手の自由を奪う方だろう。
 では財布を握られることか? 収入を家庭に納め、自分はひと月いくらの小遣いで日々を過ごす。辛いことなのだろうが、否だ。相手は地底でも有数の資産家。むしろ今のところ将来の経済的な不安は完全消滅したといっていい。
 ならば、相手がいずれは老い、美しさを失うことか? これも否。お互いにいい歳のアラサー妖怪世代、若さは陰りを見せ始め、それを受け入れる心の準備くらいはしている。それでもあの童顔と向かい合うと、多少は嫉妬の心も渦巻くものだが……
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 愛する者との関係が深ければ深いほどに。
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「ひとの妹と会うってときにため息なんてやめてくださいよ」
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 今日はさとりの妹である古明地こいしに、古明地家(地霊殿の母屋のことを便宜上こう記す)のお茶会に招かれていた。こいしには放浪癖があるとのことで、さとりとふたりで過ごすようになってから一度も彼女を見たことがない。それが数日前にこいしのほうがパルスィを見かけて、大層興味を持ったのだと言う。
 いったいどこでと思ったが、さとり曰く『妹の特技はかくれんぼ』だそうで、ひどいときは隣にいてさえその存在を気づかせないという。
(それはいくらなんでも特技ってレベルじゃないんじゃ……)
 つまりはどこで見られていたとして不思議ではない――とさとりは言いたいのだろう。
「あ、ラズベリーのタルトがありますね。こいしはこれ系の結構好きですよ……確か。すいません、これをひとつとー」
 さとりがもやもやとしたままのパルスィを差し置いて、店員に声をかけている。
「わたしはね、さとり、誤解されたくないから言うけど、誰からも嫌われたくはないのよ。誰っからもね」
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 言った通りに意外そうな顔をしてみせる。それほど顔のどこかしらが動いたわけではなく――ただぴくんと眉を痙攣させた。その程度だが、大体わかる気がする。
「ただ、なんていうか……距離感かな。そういうのが、よくわかんなくて、誰かとどうつきあったらいいか考えるのがなんかもう面倒なのよ」
「パルスィって友達いませんものね」
「あんたに言われたかない。少しはいるし」
「少しなんですか……」
「だからあんたもでしょ! ……んでもさ、それが親戚となったらそうもいかないでしょ? これからずっとつきあいがあるんだから」
 あんたに愛想を尽かされない限りはね。
 さとりはくすくすとおもしろそうに笑った。覚(さとり)妖怪は心を読む。口をつぐんでも、耳以上にその目が声を聞いている。第三の目はお忍びの身ということもあって服の下に隠されているのだが、その能力が一般に言う視覚にそのまま当てはまるかと言われれば、きっと違うのだろう。こうしてしっかりと、心を読まれている。
「そんなことはないですから安心してください。いや、がっかりしてくださいかな? 要は見栄を張る相手が増えると厄介だと言いたいんですよね」
「雑にまとめてくれちゃって……まぁ、うん。あってるよ、大体。だって……わたしってひとりっ子だしさ。妹なんて、どう接したらいいのやら」
 お手上げのジェスチャーをして、ため息をついた。
 手持ち無沙汰になったパルスィは、支払いを済ませているさとりをぼーっと見つめてみた。出会った頃より少し痩せたな、と感じる。彼女のここ最近の激務ぶりを見ては無理もないところだ。
 地底と地上の交流を復活させた、地底側の立役者。多くの肩書きを持つさとりの、最新のものがそれである。彼女の部下が暴走して地上侵略を目論んだ一件から転じて、ここまで体勢を立て直せたのは、ひとえに彼女自身の才覚あってのことだろう。さとりが打ち立てた『地上への帰還』という題目は、それなりの展望はあってもどこか鬱屈していた地底世界に瞬く間に広がった。内外からの批判は当然あったが、それまで以上に地底の結束は強まったように思う。
(実際わたしとさとりも……)
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「セクハラはやめてください」
「ちょっと油断しただけでしょ……」
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 断じてわざとではないと心中で強調しておく。
「ん、んん。ところで、妹さん――こいしさん? こいしちゃん?」
「好きに呼んでいいと思いますけど」
「こいしちゃんって、どんな娘なの?」
「それは……」
 その問いはただの、誤魔化しのようなものでしかなかったのだが――
 思った以上に時間をかけてから、さとりは返答してきた。支払いを済ませて店員からケーキの入った紙箱を受け取り、店を出て数歩。白い吐息が、風に融けて消えていく。
 まだまだ続く冬の寒さの中、ようやく彼女は口を開いた。
「覚ではない覚」
 それがどういう意味なのか、パルスィには測りかねた。どう反応したものか考えあぐねていると、さとりもさもあらんと苦笑いを浮かべた。
 わかりやすく説明しましょう、とさとりはずれた眼鏡をなおす真似をした。一応変装のつもりらしいのだが、効果のほどは疑わしい。
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「心を読むこと。思考から記憶、感情。定義のあいまいなものを含めて結構な領域をカバーするわね。それが?」
「こいしは、それをしない覚なの」
「――うん?」
 彼女自身釈然としていないような、さとりのそんな物言いに――
 突然のクエスチョンにこともなげに答えちゃうわたし凄い! の顔のまま、パルスィは固まった。





「敵を迎える準備は万端といったところね」
 つまりは応接室の掃除に飾り付け、お茶とお菓子の準備といった程度のことではあるが。
 椅子の上に登って部屋を一望しながら、わたしは満足げにうなずいてみせた。これでいつ何時、姉と水橋某が出先から帰ってきても大丈夫だ。
「敵ってことはないでしょうに」
 姉のペット、火焔猫燐が大量のクッキーが盛られた皿を抱えて部屋に入ってきた。人工太陽の点灯時刻よりもはやくからこき使って手伝わせたため、若干眠そうである。彼女の担当は掃除と飾り付け、そしてお茶とお菓子の準備だ。わたしは全体の指揮をとっていた。
「お、いいにおい。味見していい?」
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 スパイからお菓子作りまでなんでもこなせる小器用な彼女、通称お燐はペットの中でも特にわたしたち姉妹と仲が良い。わたしとは年齢が近いので昔はよく遊び相手になってもらっていたし、近頃は地霊殿で姉の秘書も勤めているので、まさに『公私ともに』という表現がぴったりである。
「そんで、なんで敵なんですか」
 お燐もクッキーをつまみながら、ぞんざいな敬語で聞いてくる。お燐の名誉のために注釈しておくと、こういう態度なのはわたしの前でだけだ。姉と働いているときはちゃんとそれらしい振る舞いをしている。
 地霊殿で働くようになったからと事務的に応対されるより、昔と同じ、友達同士としてつきあってくれると嬉しい。わたしのそんなお願いを、燐は姉に内緒で聞いてくれているのだ。
 だからわたしも、お燐に対してはちょっとだけ口が軽くなってしまう。
「だっていきなり家にいたんだもん。不気味だって」
「その理屈から言うと、こいしちゃんが現れるときは大抵が不気味ってことになりますね」
「わたしだっていきなりプライベートな空間にお邪魔はしてないでしょ!」
「うーんめちゃくちゃされまくってるのにこの答えはな……」
 お燐は何故か不服そうだった。それは黙殺して、わたしはあの水橋の気に入らない点をどうにかひねり出そうとこめかみをぐりぐりする。
「あとほら、なんか目つき悪いじゃん?」
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「……お燐、お姉ちゃんのこと嫌いなの?」
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「そんなこと言ってると、もしものときに言われちゃうよ。『秘書のやったことです』って」
「あの方のジョークはほんと笑えない」
「冗談を言うタイプじゃないのに無理してんだもんねー」
 お燐とは、いつもこんな感じだ。最近とくに流行っているのが姉の陰口だった。わたしはともかく、お燐はあとで思い出し笑いとかしたら姉に折檻を受けるのではないだろうか? とたまに心配になる。すぐに忘れるけど。
 ちらりと時計を見ると、約束の時間までもう少しといったところ。未明からの準備が功を奏して、あとは約束の時間を待つだけとなっているため、まだのんびりできそうだった。
「こいしちゃんの邪魔がなければ昼前には全部済んでましたけどね」
 などとお燐がぼやくのを聞き流しながら、わたしは改めて椅子に座りなおす。
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「また言ってるし。どんなやつかも知らないんでしょう?」
「んーそうなんだけど……お燐は知ってる?」
「水橋パルスィですか……」
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「あたいとは出会いが最悪だったからなぁ。素直に接するのがムズかしいんですよね」
「ふうん」
「地底大使館で一緒に働いてるお空だったら、もうちょっとよく知ってると思いますけど」
「あ、懐かしい名前だね。元気にしてるの?」
 お空というのは、お燐と同じく姉のペットである霊烏路空のことだ。その身に神を宿した地獄烏で、今や地底のみならず地上でも指折りの力を持った妖怪であるらしい。以前は地底のゴミ処理場・火焔地獄で働いていたが、ちょっと前に彼女自身の希望で地上へ行くことになってしまったため、わたしとは長いこと会っていなかった。
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「手紙からはそんなに変わった様子はないですけど」
「へー手紙なんてもらってんだ。お空からってことはつまり、イコール、ラブレターじゃん」
「そ、そんなんじゃあ! 違いますよっ!」
 お燐は可愛らしく頬を染めて怒った。否定しなくても、ふたりの大まかな関係は周知の事実なのだけど。どちらかと言えばお燐が鈍感で関係が進まなかったのが今までだったが、ふたりの環境が引き離されてからはどうなっているのやら。
「い、今は水橋の話をしましょう! あたいのこととかどーでもいーんで!」
「そだね。別に後でいくらでも聞けるし」
「うぐ」
 わたしから逃げられる妖怪は存在しない。お燐もそれは身に沁みてわかっているので、がっくりとうなだれたままうめき声をあげるのみだった。
「はぁー。なんでこんなことに……おのれ水橋……!」
「敵でしょ?」
「敵ですね! 敵ですけど……でも――」
 お燐がもう一度、種類の違うため息を挟んだ。
「おふたりを見ていて思うんです。たぶんですけど、あの水橋は、さとり様を大事にしてくれるんじゃないですかね」
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 わたしにもわかる……気がする。
 わたしもたぶん、似たようなことは考えている。似たような、ことは。
「であればまぁ、あたいから文句を言うのも筋違いだよなぁ……さとり様自身も、なんでかあいつのこと好きみたいですし」
 渋面のまま、ふっと笑うような仕草を見せるお燐。割とおとなっぽい意見を持っているようだ。実際歳上でもあるけれど。
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 が、それは承知の上で、はっきりさせておきたい。
 いや、させておかなくちゃならない。
 だって、他の誰でもない、わたしのおねえちゃんのことなのだから。
「そりゃ、好きあってもいなきゃ、ど……どうせぃ……なんてしないでしょうよ。わたしが気になっているのはその好きっていうのが……」
 わたしが膝の上でぎゅっと拳を握り締めたとき、控えめなノックの音が聞こえた。
 それは、わたしにとっては戦いを告げるゴングに等しい激しさで耳を打つ。お燐と視線を合わせると彼女は小さくうなずいて、扉を開けるべく席を立った。





「えーっと……改めまして、お招きありがとう――こいしちゃん?」
「いーえいえー、水橋さんとは一度は会っておかなきゃいけないと思ってましたからー」